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眼の障害〜A障害認定基準 視野の障害

今回は、視野の障害は国民年金・厚生年金障害認定基準でどのように扱われているかみていきます。

 

等級表

 

視野を測る場合は、障害認定基準上、定めらた測定方法があります。ゴールドマン視野計、自動視野計等で測ります。

 

視野とは一点を見ていてそのまま視線を動かさないで見える範囲のことをいいます。そして、正常な人の視野は上側が60度、下側が70度、外側が100度、鼻側が60度です。
ゴールドマン視野計では一点を見ていて視線を動かさないでどの範囲まで見えるのかを測定しますが、この一点を見ているときに、様々な方向から光が出るのでその光がどの範囲まで見えるのかで視野が測定されます。

 

障害認定基準上で視野の障害を見るときには、中心視野周辺視野に分けてみます。

 

中心視野というのは、黄斑の20度程の周りのことを指し、周辺視野とは中心視野以外のことを指します。

 

中心視野はT/2の指標を使い、周辺視野はT/4の指標を使います。このT/2、T/4の指標とはどのようなことを指すのでしょうか?
光の大きさのことをゴールドマン視野計表ではローマ字数字のT〜Xで表します。T〜X→Tが一番小さい光、次いでU、V、Xが一番大きい光となります。
光の明るさは算用数字の1〜4で表します。1〜4→1が一番暗い光、次いで2、3となり4が一番明るい光となります。
ですから、中心視野はT/2指標で測定することになっているので、小さなやや暗い光をどの程度の範囲見えるかどうか、周辺視野はT/4指標で測定ということで、小さな明るい光がどの程度の範囲みえるかどうかで測定し、以下の座標軸にあらわすことになります。

 


視野障害で障害年金をもらうには等級表の2級、身体の機能の状態が前各号と同等以上であって、かつ日常生活に著しいい制限を受ける、又は日常生活に著しいい制限を加えることを必要とする程度に該当する必要があります。
身体の機能の状態が前各号と同等以上であって、かつ日常生活に著しいい制限を受ける、又は日常生活に著しいい制限を加えることを必要とする程度のものとは、求心性視野狭窄又は輪上暗点があるもので、以下のどれかに該当するものをいいます。

 

(ア)T/2視標で両眼の視野がそれぞれ5度以内におさまるもの
(イ)両眼の視野がそれぞれT/4の視標で中心10度以内におさまり、かつ、T/2の視標で中心10度以内の8方向の残存視野の角度が合計56度以下のもの              
               
 ただ、(イ)のケースの場合は左右別々に8方向の角度を求めて、いずれか大きい方の合計が56度以下のものとします。

 

ゴールドマン視野計のT/4の視標での測定が不能である場合、求心性視野狭窄の症状がでていれば、(イ)と同等のものとして認定することになっています。

 

以下、病名ごとに障害認定基準上どのように扱われるのか(認定されるのか)みていきます。

 

緑内障・・・・視神経が障害されて徐々に視野が狭くなる病気です。急速に病気が進行するときは失明することもありますが、早期に治療することで多くの場合、失明を避けられるようです。 原因は様々なので、障害年金を請求する場合には初診日の特定に注意が必要です。認定基準(ア)又は(イ)に該当することにより2級に該当

 

網膜色素変性症・・・・網膜には視細胞という光を感知する細胞が集まっていますが、ここが機能しなくなり、この結果、光を感じ取れづに視野が狭くなっていき、視力も低下していくようになります。
症状は、夜盲(夜や薄暗いところで物が見えにくい)、視野狭窄と進んでいきます。障害年金を請求する上ではやはり初診日の特定をしっかりすることが大切です。網膜色素変性症遺伝性の疾患であるため、先天性とみなされることもあります。そうしますと、20歳前障害として障害基礎年金を受給するようになりますが、20歳前障害は国民年金強制加入前(保険料を払っていない)ため所得制限などがあります。厚生年金に加入中に初診日がある方はしっかり初診日を証明して、20歳前には眼に不自由なところはないということを「病歴状況申立書」でしっかり証明しておく必要があります。認定基準(ア)又は(イ)に該当することにより2級に該当

 

糖尿病網膜症・・・・糖尿病網膜症とは糖尿病の合併症です。視野欠損や視力の低下が起き、時には失明することもあります。糖尿病と診断されたら内科だけでなく、眼科の定期的な受診を行うことが大切です。
視力の低下に応じて障害年金の請求も考えられます。また、糖尿病網膜症糖尿病で初めて診察を受けた日が初診日となります。

 

黄斑変性症・・・・網膜は光を感じものを見るための大切な部分ですが、その網膜の中心部を黄斑と言います。この黄斑には錐体(すいたい)細胞という視力や色覚にとって重要な役割を担う細胞が集まっています。ここが、本来の年齢に比して早く老化することにより視野や視力に障害を起こしてきます。この病気にかかると、主に、中心部がぼやけたり歪んだり、視野の中心が欠ける、暗くなるなどの症状が現れます。また、視力が低下することもあります。
中心が暗くなるのみでは障害年金3級は難しいかもしれませんが、両眼(右眼、左眼ともに視力0・1以下)の視力が0.1以下であれば障害厚生年金3級に、両眼の視力の和(右眼、左眼の測定値を合算)が0.08以下なら障害年金2級以上に該当する可能性もあります。また、視力障害と視野障害の症状によっては視力障害と視野障害を併合することにより障害年金の受給の可能性もでてきます。

 

ここまで、主な、視野の障害についてみてきましたが、やはり眼に障害を感じたら早めに病院へ行き治療をすることが一番大切です。我慢せずに何かおかしいなと感じたら医師の診察を受けましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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