社会保険労士試験対策にも対応

呼吸器疾患による障害A慢性呼吸不全〜呼吸器疾患は大気汚染などの生活環境が大きく影響する

前回は、国民年金・厚生年金保険 障害認定基準上、呼吸不全がどのように扱われているかみてみましたが、今回は主に呼吸不全の検査や治療薬について見ていきたいと思います。

 

以下で、慢性呼吸不全を生じる傷病名ごとに主な症状と検査方法をみていきます。

 

慢性呼吸不全を生じる主な病気
 参考 一般社団法人 日本呼吸器学会のHP

 

慢性閉塞性肺疾患
(COPD)症状・・・慢性気管支炎や肺気腫の総称。肺の炎症性疾患で肺気腫の状態になると、酸素を取り込んだり二酸化炭素を排出する働きが低下します。

 

検査方法・・・確定診断にはスパイロメーターという呼吸機能検査が必要となります。障害年金を請求するときに使用する診断書(呼吸器疾患の障害用)の「6 換気機能」に記載欄があります。

 

主な治療薬剤・・・気管支拡張薬である、β2刺激薬、テオフィリン除放製剤、抗コリン薬、 、また、吸入薬としてβ2刺激薬、抗コリン薬、ステロイド薬

 

気管支喘息
 症状・・・気管支の炎症によりせきや痰がひどくなり、息苦しさを伴う。

 

検査方法・・主に・スパイロメーターという呼吸機能検査

 

主な治療薬剤・・・吸入薬としてステロイド薬(比較的、副作用が少ない)、重症度に応じて吸入薬や内服薬を追加します。

 

間質性肺炎
 症状・・・肺胞の壁や肺胞を取り囲んで支持している組織を間質といいますが、そこが炎症を起こし繊維化が起きます。主に、息切れやせきが出ます。膠原病、じん等肺を原因とするものや、原因がわからないケースもあります。

 

検査方法・・・胸部画像検査、呼吸機能検査、血液検査などが必要とされます。

 

主な治療薬剤・・・効果があるといわれているのは、副腎皮質ステロイド剤と免疫抑制剤ですが、副作用が大きい。また、病気が進行すると在宅酸酸素療法を行われることもあります。原則、24時間の在宅酸素療法を行うようになり、かつ、軽い労働以外の:労働ができなくない程度に症状が進むと、障害年金3級に認定されます。臨床症状、検査成績、具体的な日常生活の状況などによりさらに上位の等級に認定されることもあります。

障害年金の請求に必要な呼吸器疾患の診断書の「4 臨床所見」欄の用語

 

(2)の他覚所見の用語を以下でみておきます。

 

肺性心・・・肺高血圧症に伴って生じる右心室の右心室の拡大と、それに続いて起こる右心室不全のことをいいます。 参考 メルクマニュアル18版 日本語版
右心室不全が出現(非代償性の肺性心を生じている状態)のもは障害年金3級とされます。

 

チアノーゼ・・・血液中の酸素が減少して、二酸化炭素が増加し皮膚、粘膜が青紫色の状態。 参考 三省堂 大辞林

 

ぱち状態・・・指の先端が太鼓をたたくバチのような形にに肥大化した状態をいう。抹消組織の酸素分圧の低下により血流量が増加することにより起こる。 参考 看護用語辞典 ナースpedia

 

ラ音・・・肺炎や気管支炎、肺繊維症などの症状があるときに胸部聴診の際に聞こえる。 参考 看護用語辞典 ナースpedia

 

以上の用語は普段聞きなれませんが、知っておくと呼吸器疾患の診断書を確認する際に役立ちます。

 

気管支喘息は子供から大人まで苦しむ方が多い

 

気管支喘息の患者さんは、成人では人口の3パーセント程度いらっしゃると言われています。私自身、小学生まで気管支喘息でした。気管支喘息の原因として、ハウスダストやダニなどの原因も挙げられますが、私自身の喘息は住んでいる街の環境によるものが大きかったと思います。当時、川口は鋳物工場が多く、私のようにアレルギー体質の者にはよくない環境だったのでしょう。日本では、喘息の患者さんが多いですが、私たちひとりひとり、環境について考えることが大切なのかと思います。