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障害年金の対象となる難知性不整脈とは?

今回は国民年金・厚生年金保険 障害認定基準心疾患による障害 第11節 心疾患による障害の「難知性不整脈」についてみていきます。

 

障害年金の対象となる不整脈とは?

 

障害年金を請求する時に、「不整脈」で障害年金は請求できるでしょうか?それともできないでしょうか 障害認定基準心疾患による障害 第11節 心疾患による障害の「難知性不整脈」によりますと、難知性不整脈とは放置すると心不全や不整脈を引き起こす危険性の高い不整脈で、適切な治療を受けているにも拘わらず、それが改善しないものを言う。」とあります。ですから、加齢やストレス、疲労、睡眠不足など病気とは関係なく起こる不整脈は障害年金の認定の対象とはなりません。

 

不整脈の仕組み

 

心臓は1分間にだいたい60回から80回、規則的に拍動しています。この規則的な拍動は洞房結節というところでごく弱い電気により作られ、その刺激が房室結節に伝えられさらに心室の乳頭筋に伝えられ乳頭筋は収縮します。その一連の電気刺激のながれにより心臓は規則的に収縮していますが、何らかの原因でこの電気の流れに異常が生じると不整脈が起きます。言ってみれば、不整脈は電気系統の乱れということでしょうか。

 

参考 国立循環器サービスHP 日本心臓財団HP

 

治療の必要な不整脈

 

不整脈は頻脈、除脈、期外収縮の3つのタイプに分けることができます。
この3つのタイプのいづれの種類であっても治療の必要な不整脈は治療しないで放置すると死に至る不整脈、強い自覚症状がある不整脈で治療しないと日常生活に大きな妨げとなるもの、心不全のおそれのある不整脈、脳梗塞の原因となる不整脈などです。 
障害年金の対象となる不整脈は放置すると心不全や不整脈を引き起こす危険性の高い不整脈かつ、適切な治療を受けていても改善しないものということになります。

 

参考  日本心臓財団HP

 

不整脈のひとつである心房細動とは

 

障害認定基準心疾患による障害 第11節 心疾患による障害の「難知性不整脈」によりますと心房細動「一般に加齢とともに漸増する不整脈であり、それのみでは認定の対象とならないが、心不全を合併したり、ペースメーカーの装着を必要とする場合には認定の対象となる。」とあります。

 

心房細動とは、不整脈の一種で洞房結節からの電気信号が房室結節をとおり心室へと規則正しく伝わらず、心房の中でその電気の流れが乱れてしまい心房が震えてしまっている状態です。

 

そこで、問題となってくる心房細動は、加齢に伴うだけでなく、脳梗塞の原因となるものなどであり治療の必要があるものとなります。これは左心房に血栓ができそれが動脈に流れ込み脳梗塞となります。

 

参考 国立循環器サービスHP 日本心臓財団HP

 

不整脈の治療

 

除脈治療としては失神やふらつきの症状が表れ心電図でそれが計測された場合はペースメーカーの装着が行われます。ペースメーカー装着で障害年金3級となる可能性があります。ただし、3級は障害厚生年金のみとなります。

 

頻脈治療としては、投薬が行われ、抗不整脈薬や血栓を防ぐ薬など行われます。最近では、カテーテルアブレーション治療といい、発作性上室性頻拍、心房粗動、心房頻拍、心房細動、心室頻拍などに有効とされており、この治療法がうまくいくと、不整脈が完治しますが、合併症(心臓タンポナーデ、脳梗塞、房室ブロック、動静脈婁など)が起こることがあるので注意が必要です。
ICD(植え込み型除細動器)は装着によりペースメーカーと同様、障害年金3級となる可能性があります。ICD(植え込み型除細動器)心室頻拍や心室拍動などの命に関わる不整脈を起こしたことがあったり、そのおそれがある患者さんに有効とされています。

 

ペースメーカー装着、ICD(植え込み型除細動器)装着により、障害年金3級、障害の程度を認定する日(障害認定日)はこれらを装着した日(初診の日から1年6ヶ月以内の場合)となります。

さらに、CRT(心臓再同期医療機器)、CRTーD(除細動器機能付き心臓再同期医療機器)は、正常に近いポンプ機能に戻す治療法ですが、薬物治療で効果の得られなかった方、重症の心不全を起こしたことがある方、死に至る危険性のある心室頻拍や心室細動などの状態の方に有効なことが多いようです。
CRT(心臓再同期医療機器)、CRTーD(除細動器機能付き心臓再同期医療機器)は装着により障害年金2級となる可能性があります。

 

参考 ボストンサイエンティフィックHP 国立循環器サービスHP 日本心臓財団HP

 

ペースメーカー、ICDなどを装着した時は障害年金3級となる可能性があります。障害年金の請求を考えるならば、早めに準備しておくことが大切です。

 

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