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所得保障と生活の安定を目的とする障害年金は非課税所得です

障害年金の制度の目的は所得保障と生活の安定

 

日本国憲法25条第1項、2項の規定によると、すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

 

さらに、国民年金法第1条の規定は、国民年金制度は、日本国憲法第二十五条第二項 に規定する理念に基き、老齢、障害又は死亡によつて国民生活の安定がそこなわれることを国民の共同連帯によつて防止し、もつて健全な国民生活の維持及び向上に寄与することを目的とする、 とあります。

 

現在、障害基礎年金は税金と保険料でまかなわれています。しかし、20歳前に初診日のある障害基礎年金は無拠出年金となっています。つまり、保険料を納めていなくともらえる年金ということになります。20歳前に障害を負い、20歳に達してもまだ障害が残ったままであれば、社会生活、日常生活に困難が生じてきます。そこで、20歳前は保険料を納めていなくとも、国民の共同連帯により、20歳前の障害を負った方を助けていこうというものです。

 

ただ、20歳前に障害基礎年金がもらえるわけではなく、20歳を過ぎてからの請求となります。

 

障害年金は非課税所得です

 

国民年金法 第25条  租税その他の公課は、給付として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。ただし、老齢基礎年金及び付加年金については、この限りでない。
厚生年金保険法 第41条2項 租税その他の公課は、保険給付として支給を受けた金銭を標準として、課することができない。ただし、老齢厚生年金については、この限りでない。

 

国民年金法第25条、厚生年金法第41条のとおり、障害年金は非課税所得となります。
日本国憲法25条の趣旨からみても、非課税所得というのは納得できるものです。

 

20歳前に初診日のある障害基礎年金をもらっている方は所得制限があります

また、障害年金は所得制限はなくいくら所得があっても関係なくもらえます。しかし、20歳前に初診日のある障害基礎年金をもらっている方は所得制限があります。

 

20歳前に初診日のある障害基礎年金をもらっている方は20歳前の初診日に本人が保険料を支払うことなくもらえるため、一定の所得額が超えると所得制限がかかり、2分の1又は全額の支給停止となります。
例えば、本人ひとり世帯の場合、2分の1の停止となる所得額は360万4千を超えた額で、全額支給停止となる所得額は462万1千円を超えた額で、その年の8月分の年金からその翌年の7月分の年金までが支給停止されます。

 

所得制限の対象となる所得とは?

 

20歳前の障害基礎年金をもらっている方の親はこどもの将来がとても気にかかる、心配だということが多いと思います。そこで、こどもに遺産として、土地や家などを残した場合は20歳前の障害基礎年金の所得制限となってくるかどうか考えて見ます。

 

国民年金法施行令6条の規定によると、前年の所得のうち、地方税法上の非課税所得以外の所得が所得制限の対象になるとあります。ですから、非課税所得であれば障害年金の所得制限には影響しないということになります。所得税法9条16には、相続、遺贈又は個人からの贈与により取得するものは非課税とされるとあります。ですので、こどものために遺産を残したとしても20歳前の障害基礎年金には影響しません。

 

遺産を残した場合、障害基礎年金には影響しませんが相続税の対象にはなってきます。そのことには留意したほうがいいでしょう。

 

その他非課税所得とされる主なものは、当座預金の利子や、少額貯蓄の利子等の非課税(マル優)、健康保険、国民健康保険などの保険給付、雇用保険の失業給付、生活保護の給付、遺族年金などですが、額など要件がありますので詳しいことは国税庁のHPでもわかります。