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代謝疾患による障害〜糖尿病

障害年金の対象となる糖尿病とは?

糖尿病も障害年金の対象となることをご存知の方はどの程度いらっしゃるでしょうか?
今回は糖尿病が国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第15節 代謝疾患による障害でどのように扱われているのか考えられているのかをみていきたいと思います。 

 

第15節 代謝疾患による障害 2認定要領には、認定の対象となる代謝疾患による障害は糖尿病が圧倒的に多いため、本節においては、糖尿病の基準を定めるとあります。
実際、厚生労働省の平成26年(2014)患者調査の概況によりますと、糖尿病の患者の数は316万6 千人となっており、前回調査(平成23年)においては270万人で、前回と比べても糖尿病の患者は増えていることがわかります。

 

糖尿病は2つのタイプがあります

 

糖尿病とは、すい臓のランゲルハンス島で作られるインスリンとうホルモンの働きが何らかの原因で悪くなると、食物から摂取された栄養が分解されてブドウ糖となったものがうまく細胞に取り込まれず、するとブドウ糖が血液の中に残ったままになり、結果、血糖値が高くなった状態をいいます。 参考 循環器病情報サービスHP

 

この糖尿病は2つのタイプがあります。それは1型糖尿病と2型糖尿病ですが、1型はすい臓からインスリンがまったく、又はほとんど出ないタイプのものです。そのため血糖のコントロールが自然にできないため、インスリン剤の注射により血糖のコントロールをします。2型は、インスリンは出るが、量が不十分又は、インスリンが作られてもしっかり機能しない状態のものです。 参考 循環器情報サービスHP 日本イーライリリーHP

 

障害認定要領によると、「血糖が治療、一般生活状態の規制等によりコントロールされている場合には、認定の対象とならない。」とあることから1型、2型であっても血糖がインスリン等によりコントロールされていれば、糖尿病そのものでは認定されず(糖尿病の合併症があれば合併症で認定されることがある)となります。

 

血糖のコントロールができているかどうかの判断は?

 

糖尿病そのものの症状で障害年金が認定される場合は、インスリンを使用しても血糖がコントロールされないものは3級と認定するとあります。そして、その判定基準はインスリン治療時のHbAlc(ヘモグロビンエーワンシー)と空腹時血糖値を参考とするとあります。
HbAlc(ヘモグロビンエーワンシー)とは簡単に言うと血液の中のブドウ糖とヘモクロビンがくっつたものです。これを糖化ヘモクロビンといいますが、血糖値が高いほどヘモクロビンにくっつくブドウ糖の量が多くなり、HbAlc(ヘモグロビンエーワンシー)が高くなります。つまり、HbAlc(ヘモグロビンエーワンシー)とは糖化ヘモクロビの量がすべてのヘモクロビンの量に対してどのくらいの割合で存在しているか示したものということになります。この検査では過去1,2ヶ月の血糖値がわかります。>参考 国立循環器病研究センター病院HP

 

インスリンを使用しても血糖のコントロールができないもので3級と認められるものは代謝疾患による障害の認定要領によると、インスリン治療時においてHbAlcが8.0%以上及び空腹時血糖値が140mg/?以上の場合にコントロール不良とされています。

 

糖尿病の3大合併症とは?

 

糖尿病の合併症は急性合併症慢性合併症がありますが、代謝疾患による障害の認定要領では糖尿病の合併症として糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症慢性合併症があげられています。

 

ただ、これらの合併症は、糖尿病性神経障害は、激痛、著名な知覚障害、重度の自律神経症状等があるものは、「第9節 神経系統の障害」による認定要領で、糖尿病性網膜症を合併したものによる障害の程度は「第1節 眼の障害」による認定要領で、糖尿病性腎症を合併したものによる障害の程度は「第12節 腎疾患による障害」の認定要領により認定するとあります。

 

また、糖尿病性動脈閉鎖症で、運動機能障害がある場合は、「第7節 肢体の障害」の認定要領により認定するとあります。
また、心筋梗塞なども糖尿病の合併症として起きてくることもあるので、障害年金の請求に当たっては注意したいところです。 参考 糖尿病ネットワークHP 循環器病情報サービスHP

 

糖尿病の合併症を防ぐ

糖尿病は一度発病すると完治しないといわれていますが、血糖値をコントロールすることにより生活することが可能といわれています。そのためには、治療、普段の生活を改善するなどの療法が必要となってくるようです。糖尿病の合併症になると命に関わることもあるので、そうなる前にキチンと予防したいものです。 参考 日本イーライリリーHP

 

糖尿病が国民年金・厚生年金保険 障害認定基準 第15節 代謝疾患による障害の認定要領を読むと糖尿病そのものでの認定はインスリンを使用しても血糖がコントロールされないものは3級と認定するとあり、主に糖尿病の合併症により認定がなされることが多いようです。

 

糖尿病そのものであっても合併症を伴ったものであっても、最後は、程度、治療、症状の経過、検査成績、認定時の具体的な日常生活状況などを考慮して総合的に認定されると考えられます。